(*゚∀゚)ザッカン!

ブーン系小説、雑記、感想ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

星とlw´‐ _‐ノvのようです【KOB投下】

例えば、よくある平凡な家の屋根の上に、二つの影があったとする。
一つの影は落ち着きなく頭を動かし、もう一つの影は微動だにしない。

「わー、とっても綺麗なんです!
あ! あの星座はなんて名前なんですか?」

片方の、落ち着きのない影が冷え切った空気を切り裂くような声をあげる。

それに対して、もう片方の影が落ち着き払った声で切り裂かれた空気を、静かに癒す。

「あれは、オリオン座ですよ」

「おりおん座ですかー」

「オリオン座には、色んな『おはなし』が伝えられていますよ」

「ほんとですか! 聞きたいです!」

その影は、ふふ。と笑って、こんなことを話し始めた


星とlw´‐ _‐ノvのようです


( ・∀・)「今日も快晴ーっと」

海の中から顔を出した"それ"は早速陸に向かって泳ぎ始める。

( ・∀・)「今日は何にしようかな、梅おにぎりあるかな」

両手を器用に動かし、すいすい進む。
やがて膝と地面がぶつかるぐらいの浅瀬に来て、ようやく立ち上がり
そのびちゃびちゃに濡れた服についている
海藻などをほろいながら
乾いた砂までたどり着いた

( ・∀・)「さて、急いでお店n………」

lw´‐ _‐ノv「………………」

車椅子に座っている少女が、こちらをじっと見ている。

( ・∀・)「………………」

lw´‐ _‐ノv「………………」

お互い黙ったまま。
黙ったまま見つめ合っている。

しばらくして"それ"が口を開いた

( ・∀・)「……君、おにぎりは好きかな」

lw´‐ _‐ノv「…………………」

( ・∀・)「………………」

lw´‐ _‐ノv「……………好き」

( ・∀・)「よし、わかった。ちょっと待ってて」

そう言うと"それ"は草をかきわけて
森の中へ勢いよく走っていった。

少女は音が聞こえなくなるまで
音が聞こえなくなったあとも
"それ"が走っていった方向をじっと見続けていた。

しばらくして"それ"が同じ方向から帰ってきた。

( ・∀・)「はい、梅おにぎり」

そう言って左手の方のおにぎりを少女に渡した。

lw´‐ _‐ノv「梅……………」

(;・∀・)「あ! 嫌いだった?」

lw´‐ _‐ノv「………大丈夫」

そう言って少女は、すぐさまおにぎりを口に入れ
あっという間に平らげてしまった。

( ・∀・)「これで僕が海から出てきたことは内緒ね」

少女は口を動かしながらこくりと頷く。

頷いたのを見た"それ"は長いため息をついて
少女の隣に小さく座った。

( ・∀・)「こんな朝から人がいるとは思わなかったよ」

そう言って一口。中身は梅。

( ・∀・)「お嬢さんは何しにきたの?」

少女は相変わらず口を動かしている。
少し経つと、その口が動かなくなった。
更に少し経って、ゆっくりと口が開いた。

lw´‐ _‐ノv「病気なの」

( ・∀・)「え? 病気?」

lw´‐ _‐ノv「うん」

( ・∀・)「足が悪いの?」

lw´‐ _‐ノv「足もだけど」

風が木を揺らす。
少女の髪も、揺れた。

lw´‐ _‐ノv「泣けないの」

( ・∀・)「え?」

lw´‐ _‐ノv「笑えないの、怒れないの」

(;・∀・)「え、え?」

そっと自分の顔に手を当てる。

lw´‐ _‐ノv「私、感情がないの」

( ・∀・)「……感情が?」

lw´‐ _‐ノv「うん」

"それ"は腕を組んで、少し考えるような素振りを見せる。
そして、ふうん。とだけ答えた。

lw´‐ _‐ノv「変でしょ、私」

( ・∀・)「変だね」

その言葉に対して少女は何の反応も見せない。

"それ"は、でも。と付けたして

( ・∀・)「僕の方が変だよ」

と言った。

少女はそれに、そうだね。と答えた。

( ・∀・)「それで、その感情の無いお嬢さんが、なんでここにいるの?」

二回目の問い。
少女は答える。

lw´‐ _‐ノv「朝早く起きたから、家を抜け出してここに来たの」

( ・∀・)「変だね」

lw´‐ _‐ノv「変かな」

僕の方が変だけどね。
と、また同じことをつけたして"それ"は立ち上がった。

( ・∀・)「お嬢さん。町を散歩しようか」

有無を言わさず"それ"は少女の車椅子を押し始めた。

lw´‐ _‐ノv「いいよ」

少し遅れて少女が返事をした。

( ・∀・)「よし」

"それ"は町へと車椅子を押して行った。

町につくと、すっかり人で賑わっていた。

( ・∀・)「どこか行きたいところはあるかい?」

少女はあごに手を当てて、少し黙った。

lw´‐ _‐ノv「飴が食べたい」

黙るのをやめて、こう言った。"それ"は、よし。と答えて
再び車椅子を押していった。

車椅子を押しながら"それ"は
なにかを歌い始めた。

( ・∀・)「よぉ~さく~はぁ木を切るぅ~」

( ・∀・)ヘイヘイホー

lw´‐ _‐ノv「………………」

( ・∀・)ヘイヘイホー

lw´‐ _‐ノv「………………」

( ・∀・)「………………」

lw´‐ _‐ノv ヘイヘイホー

( ・∀・)!

( ・∀・)「よぉ~さく~はぁ木を切るぅ~」

( ・∀・)ヘイヘイホー

lw´‐ _‐ノv ヘイヘイホー

( ・∀・)ヘイヘイホー

lw´‐ _‐ノv ヘイヘイホー

"それ"は綺麗な笑顔で笑った。少女も少しだけ、笑った。

( ・∀・)「笑ったね」

lw´‐ _‐ノv「うん」

少女はそう言って、もう一度少し笑った。

( ・∀・)「着いたよ」

飴屋に着くと、少女は一つの飴のもとに近づいた。

lw´‐ _‐ノv「これ」
 
"それ"は少女のもとに近づいて、彼女が指さす飴を見た。

( ・∀・)「米…飴?」

lw´‐ _‐ノv「うん」

( ・∀・)「これが欲しいの?」

lw´‐ _‐ノv「うん」

よし。と言って"それ"は米飴を取って店員に金を渡した。

( ・∀・)「はい」

lw´‐ _‐ノv「ありがとう」

少女は飴を口に入れ、豪快な音を立てて噛む。

( ・∀・)「変だね」

lw´‐ _‐ノv「あなたのが変だけどね」

二人とも、笑った。

( ・∀・)「秘密の場所に連れて行ってあげる」

lw´‐ _‐ノv「いいの?」

( ・∀・)「うん」

そして"それ"は町の出口へ車椅子を押していった。

町を出ると"それ"は道を外れて
森の中へと入っていった。

lw´‐ _‐ノv「暗くなってきたね」

( ・∀・)「そうだね」

星の光だけが届く森の中。
微かな光りにも関わらず"それ"の足が止まることはない。

そのまましばらく歩くと

( ・∀・)「ここだよ」

星々を映す小さな池にあたった。

池とその真上の空の間に障害物はなく
星々の光が一直線に池へ降り注いでいた。

lw´‐ _‐ノv「綺麗……」

少女が呟く。

( ・∀・)「良かった」

"それ"は車椅子を離れて
池の方へと一人近づいていく。

( ・∀・)「ごめんね」

lw´‐ _‐ノv「え?」

( ・∀・)「もう帰らなきゃ」

lw´‐ _‐ノv「どこに?」

( ・∀・)「宇宙に」

今までで一番風が強く吹いた。
少女の髪も、一番揺れた。

lw´‐ _‐ノv「変だね」

( ・∀・)「言ったでしょ?」

そう言ったあと少女に完全に背を向けて、池の中へ足を踏み出した。

lw´‐ _‐ノv「嫌だよ」

"それ"の足は止まらない。

lw´‐ _‐ノv「嫌だよ」

"それ"の足は止まらない。

lw´‐ _‐ノv「嫌だよ!」

"それ"の足が止まった。

lw´‐ _‐ノv「もっと……遊ぼうよ」


"それ"はゆっくり振り向いて
穏やかな声でこう言った。

( ・∀・)「感情が無いだなんて、しっかりあるじゃないか」

lw´‐ _‐ノv「……………」

( ・∀・)「それはそれで変だね」

そう言って"それ"は微笑んだ。
微笑んだと同時に、空から白い光が柱のように降りてきて、"それ"の体を包んだ。

lw´‐ _‐ノv「……………」

( ・∀・)「……………」

一瞬。しかし、永遠の沈黙。
そして"それ"はこう言った。

( ・∀・)「ずっと見守ってるよ」

そして"それ"は消えた

代わりに小さな光の球が現れ
空まで行って弾けた。

弾けたと思ったら、そこに星座が出来た。

lw´‐ _‐ノv「あれは………」

まるで何か言いたそうに、周りの星座よりも一際輝くオリオン座。
少女は、そのオリオン座をじっと見つめて、静かに涙を流した。

lw´‐ _‐ノv「…………………」

そして、誰にも聞こえないような小さな声で呟いた。

lw´‐ _‐ノv「遊んでくれてありがとう。お星様」

オリオン座が、少し笑ったように輝いた。




「………という話ですよ」

「難しくて、よくわかんないんです」

「君がわかんなくなることは分かってました。
さて、冷えてきたし、中に入りましょうか」

「そうするんです!」

「今日はシチューですよ」

「ほんとデスカ? ウレシインデス」

「タクサンアリマスカラネ………」

「………………………」






そしてまた、オリオン座が海へと沈んだ。
  1. 2009/03/21(土) 21:35:51|
  2. 短編
  3. | コメント:0
<<(,,゚Д゚)は精霊使いのようです【感想】 | ホーム | (*゚ー゚) Yes I しぃ>>

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。